資格試験勉強法コラム001







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森から木へ、木から森へ

資格試験の勉強は、理想的に言えば「森を見て木を見る」というように、まずは全体像を把握してから個別の論点に入っていくことが望まれます。

しかし、全体を眺めると言っても、通常であればテキストの目次を見るのと、過去問を一通りペラペラ眺める程度であり、最初から全体像をしっかりと把握するということが必ずしもできるとは限りません。

普通に考えれば、個別の論点が全く分からない状態で全体を俯瞰しようとしてもそれには限界がつきもので、そうだとすると、最初の段階ではまずは全体像を「うっすらとイメージする」程度で十分だと言えます。そして、個別の論点に入り込んで勉強をしていく中で、最終的に全てがつながる。

つまり、飛行機に乗って特定の地域の森を上から眺めておよその範囲や木の様子を確認する、その後、実際に一本一本の木を調査して、最終的には全ての木の種類を知っている。そんな状態に持っていくのが、資格試験の勉強と言えるでしょう。

最終的につながる

勉強をしていると、なかなか理解できない、覚えにくいという論点・内容が出てきます。この時、慎重な人や強いこだわりを持っている受験生は、徹底的に考え、そして理解をするようにします。しかし、それでもなかなか分からないということは少なくありません。

この場合、「無理に理解する必要はない」と割り切ることも非常に大切になってくるということです。個別の論点と言うのは、あくまで「点」であって、面でも線でもない。そのため、その「点」だけをいくら考えても分からないということは普通にあるわけで、後に続く「点」を勉強することで初めて「線」として理解することができるのです。

例え法律の条文と言えども、第1条から順に「点」が「線」としてつながっているとは限りません。多くの法律は、長い年月の中で継ぎ足し、そして削除が行われた結果、かなり複雑な構成となっており、最初から読んでもそれが全て意味・内容としてつながっているわけではありません。

また、それ以外の勉強も、基本的にテキストは「講師が教えやすい順序」で論点が構成されており、必ずしも特定の「線」としてのバランスを保っているものではありません。

だとすれば、「最終的に線としてつながる」ことの方が重要であって、その都度深く考える必要はないのです。

仮に「点」としてすら分からない、理解することができないという状況にあったとしても、気にする必要はありません。他の「点」を勉強することで、どこかの段階で「線」としてつながる時期が来るのですから。

つながるまで待つ

全てを最初から理解する必要はなく、そのようなことはそもそもできないと言うことです。大切なのは、今やっていることの「問題を解ける」という状態にしておくこと。資格試験は原理的に、理解よりも問題を解くことができるかどうかの方がはるかに重要です。

まずは、分かるよりもできるを優先する。それらのできるという「木」を増やしていけば、いつかの段階でそれが「森」になる。

森は自分の頭が整理された結果として完成するものであって、徐々に作られるとは限りません。経験上、ほとんどの人が、本試験の直前期になって急に今まで分からなかったものが分かるようになる。急に朝起きたら、分かるようになった。不思議ですが、そんな瞬間が必ず誰しもあります。

そこまでやり込むことができるのかどうかが重要なのです。

よく分からない、何でそうなるの、これはどういう意味があるの・・・そんな論点があったとしたら、まさに「点」の箇所であり、簡単に言えばパーツのようなものです。パーツですからしっかりとこなしておくことは重要ですが、パーツだけでは意味がよく分からない。しかし、それらのパーツが組み合わさって何かの形を表したときに、ようやく全体としてまとまりのある、つまり意味のあるものになる。

今、やっていることが良く分からないということがあるかも知れません。しかし、それは「点」であると割り切って下さい。いずれは必ず「線」としてつながります。そこまで待てばよいのです。



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