バカにできない第六感
合格者から話を聞いていると、よく聞く言葉があります。それは、
「たまたま選んだら当たっていた。まさにラッキーだった」
というものです。これは、結果論としてたまたま選んだものが正答だったため、合格に一役買ったということなのでしょうが、これは本当の意味で偶然性の高いものだったのでしょうか?
傍から見れば、単なるラッキーに思えるようなことでも、実はそうではなく「実力」であることも多いのです。
資格試験の本試験でいえば「たまたま」はありません。たまたま合格することも、たまたま不合格になることもありません。
いや、だってたまたま4肢択一で、その解答を選んだだけ・・・と思うかもしれません。しかし、4つある中でどれでも選ぶことができたのになぜそれを選んだのか?と考えてみれば、それが必ずしも偶然ではないことがわかるはずです。
それが無意識の中で行なわれていたことであったとしても、偶然性の問題ではなく、第六感的な冴えがあったのだと解釈することができます。
偶然はなく全て必然だと考える
どれでも選べたはずの選択肢で、たまたまそれを選んだというのは偶然性が強そうですが、必ずしも偶然ではありません。
かといって、なぜそれを選んだのかという根拠も明確に存在するわけではない。しかし、そういったことは自分の人生を振り返ってみるといくつも思い当たることがあるはずです。
なぜかあの時いろいろと選ぶことができたはずなのに、偶然にも一番良いものを選んだと。
それを偶然の産物であると片付けるのは簡単ですが、それにしてもそういったことが起こる場合にはある共通点があります。それは、「頑張ったとき」に限ってそういうことが頻繁に起こるということです。
よく、「なるようになる」という言葉がありますが、これは何も考えずに、何も努力せずにしてもなんとかなるということを示唆しているわけではありません。努力した結果であれば、何をしても良い結果が出るということです。
努力した結果として合格することができればそれはそれで素晴らしいことでしょうし、不合格という結果になってもそれは努力が足りなかったか、別の道の存在を示唆していることにもなります。それらは結果に対して自分が「どう解釈するのか」によって大きく変わります。
いずれにしても、1つの選択肢を選ぶという限りなく偶然性の高いことであっても、今までの勉強の積み重ねがその解答を選択させた、という考えかをとることができるのです。どれも選べるはずだったのに、その解答を選んだのには自分の意識ではなく、無意識の中で判断した何かがある。
それが、本試験で役立つ第六感です。
第六感は、勉強の蓄積として成立することが多く、何も努力をしないで使える「感」ではありません。その意味で、しっかりと勉強をしていて、もうどうしようもない時に鉛筆をコロコロ転がして選んだ結果が正解でそれが原因で合格する、ということも起こりえます。これを、単なる運で片付けることもできますが、それが偶然ではなく、今までの勉強の蓄積による「実力」であるともいえるのです。
いずれにしても、頑張っている人には自分には分からないところで実力が付いているということがいえるでしょう。運が強い人というのは、普段から「徳を積んでいる」人が多いものです。
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