キーワードという考え方を活用した記述式勉強法






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リスクを回避して無難に得点を稼ぐキーワード勉強法

1級販売士の勉強として最も頭の痛いのが記述式対策。

記述式対策では、ハンドブックを丸暗記すればほぼ満点を取ることは可能であるが、それはあくまで理想の姿であって、現実的には膨大なあのハンドブックを全て頭に入れることは不可能だろう。

実際に合格した受験生がハンドブックを全て覚えていたとすれば覚えざるを得ませんが、そのようなことは基本的にありません。ほとんどの1級販売士合格者はキーワードを上手く押さえて、それを解答に盛り込むことで合格していると言う事実があります。

キーワードをつなげて文章を構成し、解答を作り出す。そのためには、キーワードを抜き出して覚える作業と文章をつなげて記述するテクニックが必要です。ここでは、キーワードを抜き出す作業を紹介しましょう。

大枠を押さえる

まず、記述については何が書いてあるのか、何を言っているのか大枠を押さえることが重要である。

内容の意味がある程度理解できなければ、覚えることも書くことも難しい。この段階では、意味を考えて何を言っているのかということに着目して大枠の俯瞰を行う。この時点で意味が捉えられなかったり、なかなか把握できなかったりという場合には、テキストや他の資料を参考に自ら調べる努力も必要となる。大枠を押さえるとは意味を理解することと考えてよい。

ただし、記述式の学習論点はあらかじめ紹介したように3つの優先順位があるが、いずれも客観式問題であることなど、全く始めて目にする論点はないはず。

だとすると、既に繰り返し見ていることが多く、全く意味が分からないということはないと想定される。なので、何を言っているのか全く分からないということはないだろう。

キーワードを抜き出す

まずは、キーワードが意味することを再確認しておこう。キーワードとはその文章が指している最も重要な用語や単語あるいは専門的なものであり、それがなければ無意味な文章になるというポイントのこと。

つまり、キーワードとはある意味「結論」に相当する内容であり、それが故に部分点をもらうことができるという解釈が成立する。

例えば、「販売士検定について説明せよ」という問題があり、解答のマス目が100文字だったとする。この場合、何を記述するのかがポイントとなる訳であるが、複数の説明の仕方があるのは容易に想像が可能である。一方、採点者が何を求めているのかはそれほど明確ではない。

だとすれば、最も重要だと思われるポイントを散りばめることで、採点者に少なくても×はできない解答をしようと試みるのがキーワードで記述するということである。結果的に、必ずしも採点者の期待する最高の解答は書くことはできなくても、間違ってもいないため減点もできず、少なからず部分点が来るであろう解答になるという論理である。

「販売士検定について説明せよ」という問題であれば、「日本商工会議所が主催」「1級と2級と3級がある」「流通業で唯一の検定試験」など、様々なものが思い浮かぶ。このように、最も販売士検定をポイント的に表しているものがキーワードとなる。

 キーワードとは、配点が来るであろうポイント及びそれが抜けると文章がなりたたない部分と考えればよい。つまり、内容の論点部分に相当する。これを見つけるのはそれほど難しいことではない。

それでは、どのように抜き出すのかをご紹介しておこう。

抜き出し事例

第36回のマーケティングで客観式として出題された過去問を見てみよう。

[問題] 次の文章は、CRMについて述べている。

カスタマーリレーションシップ・マネジメント(CRM)とは、【顧客一人ひとり】の情報の活用によって顧客の利便性と満足度を高め、【友好関係】を築きながら長期間にわたって顧客との関係を維持することで、企業にとっての顧客の【生涯価値】を最大化する経営戦略といえる。このように、CRMは【中・長期的】、かつ、戦略的な概念であるため、顧客に自店に対するロイヤルティを形成することが求められる。そのためには、企業の全社的な取組みが不可欠であり、【経営トップ】のイニシアティブの下に進めていくことが重要である。

【 】の中を選択させて穴埋めさせる形式の問題。(既に答えは入れてある)

この問題が、仮に記述式本試験で出題されるとすると、
「CRMの考え方と取り組みにおけるポイントを説明せよ」と言うような問題が考えられる。

そこで、上記の第36回の問題文を参考にキーワードを抜き出してみる。
まず、CRMの必要性という観点を考えれば、「顧客の生涯価値を最大化する」ことが目的である。故に、これはキーワードして最低限押さえる必要がある。そして、生涯価値を最大化するためには、「長期間にわたって関係を維持すること」が必要である。さらに、そのためには、「顧客の利便性と満足度を高める」ことができなくてはダメである。満足度を高めるためには「一人一人の情報を活用」することが必要だ。

また、取組みとしては、上記を実現するためには、「顧客一人一人の情報を全社員で共有する」ことが必要になり、そのためには、「経営トップが明確にそれを示す」必要がある。

以上でキーワードの抜き出しが完了する。すなわち、

  • 顧客の生涯価値の最大化
  • 長期間にわたる関係維持
  • 顧客の利便性と満足度を高める
  • 顧客一人一人の情報活用
  • 情報の共有化
  • 経営トップの明確な指示

と言うのが、キーワードとなる。もちろん、若干の言葉や用語が異なっても問題ない。ハンドブックに記載されている用語で覚えられればそれが最も良いが、重要なのは自分の言葉でも良いから最低限のポイントを押さえた文章を記述することである。

それでは、上記のキーワードを使った文章の記述方法を見ていこう。キーワードのつなぎ方は、記述式勉強テクニック-キーワードつなぎへ。



合格するためのノウハウ完全版(第37回試験対策)
第37回向けよくある質問

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