FP(ファイナンシャル・プランナー)

1.試験分析

 受験者の傾向

 社会的にも老後の関心が高まり、受験者は増加傾向。基本的には保険関係の業務に就いている受験者が多いが、将来のお金に関する不安や税金面での興味から自分の将来のためにという個人の受験者も相当数いる。

 業界関係では、保険を筆頭に、住宅関係の受験者も数多い。一般の受験者としては、主婦や若い女性の受験者が増えている。学生が取得するケースも目立つ。

 FP(ファイナンシャルプランナー)は民間資格から国家資格に格上げ(FP技能士)された経緯もあり、その意味では注目度も高いことが、受験生の増加に繋がっていると考えれる。

 試験の種類

 FP試験は2つの実施団体があり、やや複雑な仕組みとなっている。一般的にFP(ファイナンシャルプランナー)と呼ばれているものには、以下の2つがある。

・FP技能士(ファイナンシャルプランニング技能士)
 2002年4月の職業能力開発促進法に基づき生まれた国家資格のことで、名称独占資格となっている。1級から3級までの等級がある。試験の実施団体は(社)金融財政事情研究会である。

・AFP(アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー)
 日本FP協会が実施する民間資格。AFPに合格することで、上記のFP技能士2級(ファイナンシャルプランニング技能士2級)が自動的に付与される。また、AFPの上位にはCFP(R)(サーティファイド ファイナンシャル プランナー(R) =CFP(R) 認定者)があり、CFP(R) とは、CFP BOARD(米国CFP資格認定委員会)と日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が提携し導入された国際ライセンスとなっている。

 つまり、FP(ファイナンシャルプランナー)になるためには、
・金融財政事情研究会の実施するFP技能士試験に合格する
・日本FP協会が実施するAFPあるいはCFP(R)試験に合格する
 という2つの方法があることになる。

 受験者が多く最も一般的な資格である、2級FP技能士の取得をする場合には、金融財政事情研究会が実施する2級FP技能士試験を受験して合格するか、日本FP協会が実施するAFP試験のいずれかを受験することを選ぶことができるということになる。ただし、日本FP協会が実施するAFP試験に合格した場合には、2級FP技能士という国家資格と同時にAFPという民間資格も取得することになる。

 ただし、国家資格である2級FP技能士は一度資格を取得してしまえば一生有効であるが、AFPの場合には2年ごとに更新を受ける必要がある。そのため、仮にAFP試験に合格した場合、そのまま何もしなくても2級FP技能士としての地位はなくならないが、継続教育等を受けない場合はAFPの地位は失効することになる。

 採点方法

・金融財政事情研究会によるFP技能士の場合
 絶対評価で採点される。試験は学科試験と実技試験の2つがあるが、どちらも合格基準点は60%以上の正答となる。ただ、学科試験についてはマークシート採点で、実技試験は記述式のため人間による採点である。そのため、実技試験は完全に絶対評価と言えるが、学科試験は採点の点数付与により少し人間の解釈が採点時に加わると言える。(基準は60%の絶対評価で完全固定)

・日本FP協会によるAFP試験の場合
 AFPの場合、前提として日本FP協会が認定している認定教育機関で講習を受ける必要がある。(通信教育もあり)そして、さらに課題である提案書を提出し合格することで初めてAFPの試験を受験することができる。AFPの採点基準は金融財政事情研究会のFP技能士の場合と同様、60%以上の正答となっている。

 ちなみに、金融財政事情研究会の2級FP技能士試験に合格しても、日本FP協会が主催するAFP試験に合格しても、いずれも同じ国家資格である2級FP技能士の称号を付与されるが、両団体の試験問題は同じものではない。基本的には、金融財政事情研究会と日本FP協会のどちらの試験問題も同レベルとされているものの、出題傾向等は異なるので、勉強する際は注意が必要となる。

 難易度

・金融財政事情研究会によるFP技能士の場合
 3級FP技能士が50%〜60%程度、2級FP技能士が30〜40%程度となっているが、比較的受験回により波がある。学科試験と実技試験があるが、学科試験の方が難易度は高くなっている。(学科試験と実技試験の両方に合格することでFP技能士となることができる。どちらかが合格した場合は、一定期間免除され、いずれかの試験のみを実施し合格すればFP技能士となる)

・日本FP協会によるAFP試験の場合
 前提となる提案書の合格率はほぼ100%で、不合格の場合には再提出も可能となっている。
最終的な試験の合格率は30%〜40%程度で、こちらもやや実施回により波がある。金融財政事情研究会の2級FP技能士同様に、学科試験と実技試験を比較した場合、学科試験の方が難しい傾向にあると言える。

 一般的な勉強期間

 金融財政事情研究会の2級FP技能士の場合であれば、学習期間は約3ヶ月程度でしょう。3級であれば、1ヶ月程度で十分合格は可能だと思います。

 AFPも難易度的には金融財政事情研究会が実施するもの同じですから、基本的には同じ学習期間が必要ですが、AFPの場合には前提として日本FP協会が認定する認定講座を受講し、さらに提案書を提出しなけばならないため、必然的に学習期間は長くなります。

 ただし、勉強量という観点ではどちらも同じくらいでしょう。AFPの場合は、講座を受講する期間および課題である提案書のやりとりの時間がどうしても必要になります。ですから、勉強量は同じでも6ヶ月程度の学習期間が必然的にかかってしまいます。

 結論的に、AFPは独学では取得できない(認定講座を受講しない限り受験資格が無い)資格と言えます。ある程度勉強に慣れている、あるいは継続教育を毎年受講するのが大変だと言う人、特に仕事では使わず自分の知識を深めるために勉強すると言う人は金融財政事情研究会のFP技能士を目指す方が良いと思います。

2.試験情報

 受験資格

・金融財政事情研究会によるFP技能士の場合
3級FP技能士
 :FP業務に従事している者、または従事しようとしている者(「従事しようとしている者」ですから、「従事しようと考えている」のでしたら学生や主婦なども受験可能です。学歴や年齢、国籍などの制限はありません。)

2級FP技能士
 :3級技能検定の合格者
 :FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者
 :厚生労働省認定 金融渉外技能審査3級の合格者(この試験は現在は実施されていません)
 つまり、2級を受験するためには、3級に合格しているあるいは実務経験が必要になります。

・日本FP協会によるAFP試験の場合
AFP
 :日本FP協会のAFP認定研修を終了した者

 試験内容   

・金融財政事情研究会によるFP技能士の場合
3級FP技能士
 :学科試験
 :実技試験(個人資産相談業務/保険顧客資産相談業務)
 学科試験は2つのうちからいずれか1つをあらかじめ選択します。

2級FP技能士
 :学科試験
 :実技試験(個人資産相談業務/中小事業主資産相談業務生/保顧客資産相談業務/損保顧客資産相談業務)
 学科試験は4つのうちからいずれか1つをあらかじめ選択します。

・日本FP協会によるAFP試験の場合
AFP
 :学科試験
 :実技試験(資産設計提案業務のみ)

 合格基準 

・金融財政事情研究会によるFP技能士の場合
 3級FP技能士:学科試験、実技試験ともに60%以上
 2級FP技能士:学科試験、実技試験ともに60%以上

・日本FP協会によるAFP試験の場合
 AFP:学科試験、実技試験ともに60%以上(前提として、認定講座を受講し提案書の合格が事前に必要)

 試験日 

・金融財政事情研究会によるFP技能士の場合
 3級FP技能士も2級FP技能士も年に3回実施(基本的には1月、5月、9月)

・日本FP協会によるAFP試験の場合
 AFP:年に3回実施(金融財政事情研究会と同一日程で実施されます)

 試験地 

金融財政事情研究会、日本FP協会ともに全国各地で実施されます。

 受験料

・金融財政事情研究会によるFP技能士の場合
 3級FP技能士:学科試験3,000円、実技試験3,000円
 2級FP技能士:学科試験4,200円、実技試験4,500円

・日本FP協会によるAFP試験の場合
 AFP:学科試験4,200円、実技試験4,500円
 (他に、認定講座受講代5万円〜20万円が必要になります)

 申込期日

いずれも試験日の約1ヶ月前
(日本FP協会のAFPは少し異なる場合があります。)

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