辛い時期を乗り越える
資格試験の勉強をしていても、思ったような結果が出なかったり、果たして自分の力は上がっているのだろうか?と不安に思うことはほとんどの人が経験しています。この時に、「自分にはもうダメだ、向いていない」と考えるのか、「まあ、いずれ点数が取れるようになるだろう」と思うのかではその後に大きな影響を与えますし、場合によっては勉強を続けるどうかの重要な分岐点となります。
結論から言えば、「勉強の成果は後からやってくる」ということです。これに例外はありません。大量に勉強すれば、それに比例して力は必ず付きます。しかし、その効果はなかなか体感しずらく、そして、かなりの時間差でやってきます。
この「時間差」に耐えられるか耐えれないか、そこで勉強継続の可否が決まると言っても良いでしょう。
時間差は誰にでもある
この時間差は、誰にでもあることです。仕事でも何でもそうですが、何かをいきなり上手く、そしてスムーズに行うということはできません。そこには、繰り返しの量が必要になります。量を重ねていくことで、それが質へと転嫁する。
だとすると、一定の量を経験したときに、始めて実力は上がっていくことになる。
そもそも、受験勉強と言うのは必ずしも知的なものではありません。どちらかと言うと、肉体労働的な部分の方が強いのです。だからこそ、テキストを繰り返し読むよりも、問題集などを徹底して解きまくる。問題を解くことで、それが明確な量として積み重なり、そして、実力が徐々に伸びてきます。
このプロセスの中で重要なのは、実力が伸びるまでには必ず時間差があると言うこと。その時間差は、個人差はあるものの、それほど変わりません。
だから、多くの資格試験では標準学習期間と言うものが設定されています。これは、短くても2ヶ月程度となっており、少なくても勉強を始めてから成果を確認することができるまではそれぐらいの時間が掛かるということです。
例えば、1日1時間で2ヶ月勉強すれば、60時間。このようにコツコツと勉強を繰り返していけば、2ヶ月目くらいにはしっかりとした成果が確認できるものです。一方、いくら時間があるからと言って、毎日20時間の勉強を3日間続けたとしても、7日目にいきなり成果が期待できるかと言うと、必ずしもそうではありません。
同じ勉強時間を蓄積したとしても、必ず時間差は生じるものです。我々の頭は、急激に詰め込んだ情報をそれほど上手く処理したり、記憶することができるわけではありません。ある程度の時間を掛けて、継続的に同じ情報を流し込むことで、ようやく脳がその重要性に気付き、記憶として定着していくのです。
こういった記憶のメカニズム的なものをある程度知っていれば、「覚えなければいけない」という前提から、「そんなにすぐ覚えられるものではない。でも、繰り返していれば必ず覚えられる。成果は上がる」と逆の前提を立てます。そうすれば、そんなに簡単に諦めずに済むのです。
急激に成績が上がる初学者
がんばって勉強しているのに、なかなか点数が伸びない。人と比べて負けない分量はこなしている、あるいは、人よりも確実に勉強量は多いのに成績が伸びていかない。
資格試験に初挑戦して、そのような悩みを抱えている初学者は実は凄く多いのです。上級者(受験経験者)が軒並み点数を伸ばしていく中で、自分だけ取り残されている気分。何回も辞めようと思ったこともある。でも、悔しいから、辛いからこそ勉強をひたすら続ける。
そのような状況の中、本試験のおよそ1週間程度前になって「急激に伸びてくる」という時期があります。その伸びは、本人からしても信じられないくらいに。
今まで分からなかったことが、頭の中で全て繋がった状態。目の前が急激に開けた瞬間、そういった状態を経験する初学者の人は非常に多いのです。
これも、どんなにがんばっても、そして、誰にでも時間差があるということを示していますし、一方で、諦めないで続けていけば必ず成績は上がると言うことも同時に示唆しているのです。
思ったような結果が出ないということもあるでしょう。人と比較して、悔しい思いをすることもあるかも知れません。しかし、努力はあなたを裏切ることは決してありません。必ず成績は伸びるのです。諦めずに、コツコツと進むこと、それ以外に方法はないのです。
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