本試験の問題には採点上の種類があります







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合格のメカニズムとはある意味でカラクリのこと

高確率合格法では、「みんなができる問題を自分もできるようにする」ことが最も重要であるとしています。

合格するためには、本試験の答案用紙に解答を埋めることが必要になる訳ですが、その埋める解答について3つの分類ができます。

この分類に関しては、合格するためのメカニズムを理解するうえでたいへん重要な概念となるものです。

  • 絶対解答:みんなが知っている基本的な問題
  • 必要解答:難しいができないこともない応用的な問題
  • 満足解答:難問、奇問、珍問その他ほとんどの人ができない問題

絶対解答というのは、ほとんどの受験者ができるであろう問題であり、そのほとんどは基本的なものです。高確率合格法では、この絶対解答を正確に埋めることは合格への最低かつ最重要条件としています。この絶対解答問題は、絶対に正答しなければいけません。積極的に正答すべき問題となります。

続いて、必要解答というのは、基本的知識を少しアレンジしたもので、視点を変えたり知識を組み合わせることで正答を導き出せるやや応用的な問題です。これらの問題は、合格のために必要な解答であり、この解答の出来が合否を分ける可能性が高くなっています。

満足解答は、簡単に言えば難しい問題です。この種の問題は、できればそれで良いですが、できなくても合否に影響を与えることはほとんどありません。消極的な問題と捉えます。

多くの資格試験では、絶対解答を正確に解答するだけで、合格することが可能です。これは、難関と言われる資格試験であっても共通しています。よく、「基本的な事しか知らない初学者が短期間で合格した」というケースが見受けられますが、これらの事実は極めて多いものとなっています。

ほとんどの受験生は、「難しい問題を解けなったから合格できなかった」「あの細かい論点さえ解けていれば」などと考える傾向があり、特に長年受験を繰り返している人ほどその傾向は顕著です。その結果、どんどん細かい複雑な難しい論点へと入り込み、さらに合格から遠のく結果となっています。

では、なぜ難しいと言われる難関試験にも関わらず、「基本的な問題」だけで合格することができるのでしょうか?この問いに対する答えを正確に把握しておくことが、短期で合格する上で非常に大切になってきます。基本的な問題だけで合格することが可能となる理由は、

  • 簡単な問題に関わらず、他の受験生ができない
  • 合否判定段階で得点調整が行われる

の2つがポイントです。

まず、基本的な問題は受験生みんなが知っている(勉強している)問題ですが、全ての受験生がそれを解ける訳ではありません。知っていることと解けることはイコールではありません。

また、ただでさえ緊張を強いられる本試験の中にあって、全ての受験生が冷静な判断ができる訳ではありません。いくら基本的な問題であっても、冷静さに欠ければミスをすることも大いにあります。あなたも、試験が終わって家に帰って自分で採点してみたら、「なんでこんな問題間違えたんだろう」ということが過去にあったはずです。

さらに、長年受験を続けている人は「細かい、難解な問題に詳しい」にも関わらず、基本的なことは意外と忘れているという人が非常に多いです。結果的に、難しい問題はできるが、基本的な問題を落としてしまう。

このように、基本的な問題は「簡単で、誰でも、いつでも、できる問題」というものではありません。基本的な問題という言葉をもう少し慎重に捉えておく必要があります。基本的な問題というのは「みんなが知っている問題」なのです。知っていることと解けることはイコールではありません。

もう一つのポイントは、得点調整の存在です。得点調整については、実際にそれが行われている試験も多く、仮にそれが行われていない場合であっても考え方として極めて重要です。特に、マークシート試験以外の記述系の試験では、採点がブラックボックス化しているだけに考え方を押さえてえておく必要があります。

絶対評価・相対評価における合否判定のカラクリ

資格試験には、合否の基準に絶対評価と相対評価がありますが、高確率合格法では相対評価試験への対応を中心に考えています。これは、合否判定のカラクリから導き出された結論です。

例えば、日商簿記検定の1級を例に挙げて考えてみます。日商簿記1級は合格基準点が70点の絶対評価試験となっています。

しかし、実態は相対評価により合否判定が行われているようです。

これは、

  • 日商簿記検定1級の合格率は毎回およそ10%で安定している
  • 日商簿記検定2級~4級は各地の商工会議所が採点しているが、1級に関しては1箇所に全国の答案を集めて採点している

などから明らかにされます。

日商簿記2級~4級は各回の合格率の変動が大きいことからも分かるように明らかに絶対評価です。合否基準が明確なので採点基準も明確になります。ですから、各地の商工会議所が採点基準を基に各商工会議所の採点者が採点を行っています。しかし、1級は合格基準が一応は明らかにされていますが、各地の商工会議所では採点を行っていません。これは、合格率を維持するために、得点をある程度調整する必要があることが理由と考えられます。また、採点基準(どの問題が何点であったか)については、非公開です。

1級の解答用紙は2級~4級と異なり、全国の答案が1箇所に集められ、そして一括して採点を行います。その際に、10%の合格者輩出と70点の絶対基準を上手く調整しながら、採点が行われることになると考えられます。

そこで良く使われる得点調整の方法が、傾斜配点と呼ばれるものです。

傾斜配点については、別ページで詳細を見ていきますが、そもそもなぜ得点調整が必要なのでしょうか?日商簿記1級検定の合格率はおよそ10%で安定していますから、相対評価で得点上位の10%を合格者とすればそれで良いはずです。

しかし、合格基準を公表していながら、それに相対評価を組み合わせると不都合が生じます。それは、

  • 合格したが、得点が60点だった
  • 不合格だったが、得点が75点だった

基本的に、相対試験と合否基準の組み合わせで合格者を判断する場合、相対性(今回は上位10%)が重視されます。つまり、合格者は10%にほぼ決まります。その場合、合否基準を公表していない試験(例えば宅建など)であれば、何の問題もありません。「今回の試験は上位○○%が合格しました」で終わりです。そして、合格者には合格通知が、不合格者には不合格通知が届くことになります。

しかし、日商1級の場合だと、合格基準を公開している以上、あなたは何点でしたという公表をする必要があります。しかし、単純に上位から10%の人を合格させてしまうと、試験が全体的に難しい場合、60点でも合格してしまう人が現れます。逆に、試験が簡単だと、75点も得点していながら上位10%に入ることができず、絶対基準では合格しているのに、相対評価によって不合格になるという不都合が生じます。

これらの不都合を解消するために、得点を何らかの方法により調整する仕組みが必要になる訳です。その際に、傾斜配点という方法が良く使われるようです。




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