1級販売士の記述式は得意な受験生はほとんどいないのです






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記述式が苦手で1級販売士の勉強を放り投げたい人って多いですよね?

この記事は、平成20年度の1級販売士対策を想定して書かれていますが、現在も十分に通用します。1級販売士の勉強は今も昔も変わりありませんので、古い情報だと思わずに参考にしてください。実際に、当サイトの勉強方法により多くの方が1級販売士の合格を勝ち取っています。

まず、前提として客観式対策をしっかりと行ってください。学習の順序としては、客観式対策を万全にしてから、記述式対策を行います。記述式対策は、大変重要ですが、いくら客観式で高得点を取れても客観式で得点できなければ合格は望めません。

客観式では、ほぼ満点を取れるレベルまで引き上げておく必要があります。今までの試験では、過去問を10回分ほど繰り返しやっておくとそのレベルに達することが可能でした。次回の試験は内容改正が想定されますが、やはり過去問を繰り返しやることがまずは優先順位が高いでしょう。それ以外に、決定打となる勉強方法は今のところありません。

記述式対策はどうやるか

過去問を10回ほど過去にさかのぼり繰り返しやり、ある程度客観式で高得点が取れるようになった、その段階でいよいよ記述式の対策を始めます。

多くの人が記述式は暗記する内容が多いので、客観式より先に記述式の内容を覚えようとしますが、あまりおすすめしません。理由は、次の2つがあります。

  • 覚えることが多すぎて途中で嫌になる
  • なかなか覚えられず先へ進まない(進めない)

途中で嫌になる

覚えても覚えても忘れる自分が嫌になって挫折するケースは、販売士試験だけでなく、全ての資格試験で見られることです。

そもそも人間は忘れる動物です。3日前に食べた夕食の内容すら覚えていないのに、1級販売士に出てくる難しい内容をそんなに簡単に覚えられるはずがありません。後ほど詳しくご説明しますが、記述式の攻略が1級販売士の合格には非常に重要ですが、記述式と客観式は問われ方と解答の仕方が異なるものの、内容的には似ています。

無理に覚えようとしない方が良いです。本試験日に解答できればそれでごうかくすることができるわけですから、あまり急いで覚えようとか自分に対してプレッシャーをかける必要はありません。ただでさえ、記述の勉強はイライラしますから、さらに自らの手でストレスを高める必要はありません。   

先へ進まない(進めない)

十分勉強しているはずが、まだ2科目しか終わっていない・・・、これを覚えたら次に進もうと思っているが仕事が忙しくて覚えきれないため進めない・・・

最初から完璧に覚える必要はありませんし、そんなことは簡単にはできません。

もっと言えば、覚えたか覚えていないかはそれほど重要ではありません。本試験日に答案に記述できるかどうかが重要なのです。

確かに、覚えていなければ記述することはできませんが、様々なテクニックを使って解答を埋めることはできます。記述で満点を取ることは事実上不可能ですから、どれだけ点数を積み上げられるかが勝負の分かれ目です。

覚えたことがそのままストレートに本試験で聞かれることはほとんどありません。完璧に一つ一つ覚えるのではなく、知識の幅を広げ、どのくらいキーワードを押さえることができるか、の方が重要です。

一発合格を狙う

最初に記述式対策という大物を片付けるのは良いことですが、それほど販売士1級は簡単な試験ではありません。

記述式から対策を取ろうとすると、上記で見てきたように投げ出す可能性が高くなります。また、最終的には学習が追いつかなくなり、科目合格を狙う勉強スタイルに変更するケースがあります。

確かに、販売士1級は科目合格制なので、1度に全科目合格する必要はありません。しかし、今まで5科目勉強していたものを3科目に絞ったからと言って効率が上がるとは言えません。経験上、逆に余裕ができてしまい、むしろ学習時間が減る受験生が多いです。

すでに免除科目を持っている人は別として、全科目一括受験をおすすめします。数ヶ月間しっかりと勉強すれば、十分に全科目合格を狙うことが可能なのです。

客観式と記述式は何が違う?

客観式をかなりのレベルまで引き上げることができたとしましょう。実はその段階で、ある程度記述式に対応できる力が身についています。なぜならば、客観式と記述式は使う知識が同じだからです。

言い換えれば、客観式である程度の問題数をこなしておけば記述式のある程度対応できます。それでは、具体例を見ていきます。

客観式=記述式の具体例

まず、客観式の過去問を1題挙げてみます。

 第28回試験(平成13年2月21日施行)、科目は【⑦組織と人事管理】からです。

第4問 
次の文中の【 】の部分に、下記の語群のうち最も適当なものを選んで、
それぞれ解答欄に番号で記入しなさい。
1.人事考課の評価方式のうち、予め業務遂行上必要な基準を作成しておくのは(ア)である。
2.人事考課の際、評価者自身の性格や能力、価値基準で評価対象者を見ることによって
生じるエラーが(イ)である。
3.人事考課をする際、種々の思惑から評価が甘くなり上位にシフトするエラーが(ウ)である。
4.人事考課で評価する能力は、(エ)に関連した能力であって、しかもそれが何らかの形で
実証できるものでなければならない。
5.人事考課における部門間などの評価の不均衡の調整には、会議式調整法と(オ)がある。

<語群>
1.論理的誤差 2.勤務態度 3.絶対評価法 4.職務遂行 5.ヒューマン・アセスメント
6.対比誤差 7.中心化傾向 8.統計的調整法 9.相対評価法 10.寛大化傾向

上記第4問の解答は(ア)-3、(イ)-6、(ウ)-10、(エ)-4、(オ)-8、となります。

仮にこの客観式問題を繰り返し解いていて、ある程度記憶していたとします。

1級の学習は「客観式⇒記述式」が前提ですから、次の段階で記述式の学習に進んでいくとします。

記述式についても、過去の出題では客観式と同じような出題が見られました。今回の改訂ハンドブックと過去問の客観式を照らし合わせて、同じような問題が多い場合、記述式でも過去問と同じような問題が出る可能性が高いです。

それでは、記述式の過去問を1題挙げてみます。

第25回試験(平成10年2月18日施行)、科目は同様に【⑦組織と人事管理】からです。

第7問
人事考課を行う際に生じやすい心理的誤差傾向(エラー)を3つあげ、各々簡単に解答欄に説明しなさい。

①      
説明    
②      
説明    
③      
説明 

いかがでしょうか。

上記のような問題の場合、客観式を確実に押さえている前提であれば2題は得点できます。例えば、正答例として、

①対比誤差  説明-評価者自身の性格や能力、価値基準で評価してしまうエラー
②寛大化傾向  説明-種々の思惑から評価が甘くなり、上位にシフトするエラー

これで、第7問は3分の2を得点することが可能となります。 当然、同じような内容の客観式問題も過去には多く出題されていますので、③も解答できるでしょう。

このように、記述式問題攻略のポイントは「客観式問題の攻略」にあります。上記の例では、記述式問題の方が第25回で客観式問題よりも古い出題です。仮に、第28回の試験を受験しようと思ったら、少なくても第25回の過去問は見ておきますよね。だとすると、記述の知識から客観式の問題を解くことができたわけです。

このように、記述式問題と客観式問題は基本的に同じ知識を問うものです。

使う知識は同じでも聞き方が違う

客観式と記述式では使う知識はほとんど同じです。

違うのは、聞かれ方と解答の仕方です。しかし、3級販売士や2級販売士の合格をしている人ならば余計にそうですが、客観式の出題形式に慣れてしまっている部分があります。

このため、客観式に比べ記述式が非常に難しく感じることがあります。確かに、記号で選ぶより記述をする方が難易度は高いと思います。ただ、使っていく知識は同じものですから、記述式の解答方法をマスターしておけば問題ないわけです。

むしろ、記述式は満点を取るのは非常に難しいですが、曖昧さを残した解答が可能なので、部分点の獲得はしやすいです。客観式は白と黒の2つに1つしかありませんが、記述式では灰色が存在するのです。

最近の1級の記述問題は時事的な問題も多数出ていたようですが、中心になるのは基本的な問題です。ですから、まずは客観式で知識を覚え、記述式対策を行うのが最も効率的なのです。また、記述式対策は同様に客観式対策にもなる、という両者=の関係である訳です。



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