資格試験勉強法コラム020







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資格試験の本試験は巧妙な心理戦

資格試験の勉強目的は本試験を攻略して合格を勝ち取ること。もちろん、その先を見越せば、取得した資格をどのように活かすかということも重要ですが、まずは合格することが大前提になります。

資格試験の本試験はなかなか簡単には合格させてくれないものです。本試験という独特の緊張感は、受験者の心理面で大きなプレッシャーを与えてきます。そのため、普段の実力をなかなか発揮することができないようになっています。こういった、本試験そのものの雰囲気はそれなりの準備をしてきた受験生にとっても厄介な存在です。

一方、実は本試験の問題そのものにも巧妙な仕掛けが施されている場合があります。まさに、本試験の問題を作成する試験委員あるいは本試験問題作成者との心理戦ということができるでしょう。

本試験の時にはどう考えても解けなかった問題が、自宅に帰ってから良く見てみたら極めて簡単な問題であった、なぜこんな問題が解けなかったのだろう?と自分自身でも不思議に思うことは少なくありません。それは、本試験独特の雰囲気の中での緊張感やプレッシャー以外に、作問者の罠にはまっている可能性も否定できません。

良くある本試験のトラップ

それでは、本試験の問題にはいったいどのようなトラップが仕掛けられているというのでしょうか。最も基本的なトラップとしては、問題出題順序があります。

人間の一般的なイメージだと、最初は基本的な問題が出題されてきて、解き進めるにつれて徐々に問題のレベルが高くなっていくというものがあります。

しかし、そういったイメージを敢えて崩すことで、バランスを取らせないようにしてくることがあります。具体的には、いきなり超難問を一番最初に出題する。受験生としては、例年は最初はこういった基本的な問題がでるからしっかりと得点しようと思っているイメージを崩すのです。

このような主題がされた場合、受験生は非常に混乱します。その結果、今回の本試験は極めて難しいのだというイメージを持ってしまう。こうなると、試験委員(問題作成者)の狙い通りです。実際には、単に1問目が難しいだけで、それ以降の問題は極めて基本的な問題が多いのにも関わらず、受験生は構えてしまいますので、普段の実力を発揮することができなくなったり、深読みや裏読みをしてしまって難しく考えてしまい、素直に回答すれば得点できるものを落としてしまうということが起こり得ます。

あるいは、1問目が極めて難問であるため、そこに多くの時間を取られすぎて、最後まで問題を解き終わらなくなるということも多くあります。実際には、1問目以外は基本的な問題しかありませんので、1問目など無視してサクサクと進めていけば良いのに、いつもの傾向として1問目は基本的な問題が出題されるというイメージを持っていると、それを解かないと自分のバランスが保てないため、無理してでも解くことで自分自身を安心させようとする。こういった受験生の傾向を試験問題作成者(試験委員)は上手く突いてくるわけです。

他にも実は様々なトラップが仕掛けられていることがあります。例えば、わざと問題文をページをまたがって出題する。本来であれば、問題用紙の1ページ上手く収まるように体裁を整えれば良いのに、わざわざ意味のない文章を増やすなどして、問題の量を無駄に増やすことでやたら長い問題とするのも同じような手法です。

これをやられると、特に計算問題などの場合は、ページを行ったり来たりしなくてはならず、本来必要な情報を見落とす可能性が高くなるのです。また、やたら問題が長いのに、結局は使う情報はごく僅かであってほとんどの文章は無意味であるということも結構あります。この場合、やたら問題文は長いけど、ほとんどの資料は使わないと思えれば良いのですが、受験生はそう思わない傾向が強く、これだけ長い問題文なのにこんなに簡単なはずはない、と深読みする傾向にあるわけです。

以上のように、まんまと問題作成者の思う壺にはまる可能性があります。

心理戦を勝ち抜くトラップ対策

大前提として、100点を取る必要はないということです。しかも、必ず本試験では超難問や奇問という変な問題が出題されるものです。しかし、そういった問題は解けなくても合否に影響しません。

難しい問題があっても、気にしないことです。サッサと飛ばして、次の問題に着手することがポイントです。本試験は最初から解かなければいけないというルールはありません。解ける問題から解いていくことが重要になるのです。

いきなり解きはじめるのではなく、まずは全ての問題を見渡しましょう。しっかりと勉強をしてきた受験生であれば、どの問題が厄介で、どの問題が点数が取れそうなのかある程度の判断ができるはずです。そのうえで、解ける問題から解くようにして、最後の余った時間で難問奇問を片付ければよいでしょう。

1問目に難問奇問が出題された場合には、むしろそれ以降の問題が極めて基本的な問題が出題されていることが多いのです。

受験生というのは、10問の問題があった時に、

1.10問のうち6問が応用問題、4問が基本問題
2.10問のうち、2問が難問奇問、2問が応用問題、6問が基本問題

上記のパターンの場合、ほとんどの受験生はパターン2の方を「難しい本試験だ」と思う傾向にあります。しかし、実際には応用問題は確実に得点ができるかどうか分からない問題なので、パターン2の方が基本問題の出題数が多い分、より合格しやすい本試験の問題構成だということができます。

このような作問者のトラップにはまることがないように注意をしてください。

また、問題文が長い(いわゆる長文問題)や、やたら数値がたくさん与えられている計算問題などの場合、その問題分量の影響で、見た瞬間に「難しい」と考える傾向にあります。

しかし、実際には長文になればなるほど簡単な問題である可能性は高くなっています。敢えて、問題文を長くすることで難しい印象を与えているだけで、中身は大したことないというレベルのものが多いのです。また、問題文が長い、与えられている資料が多いということは、その中にヒントが含まれている可能性も高くなるわけですから、長いから・資料が多いから難しいという思いは持つ必要ありません。むしろ、「こんなに簡単に解けるはずがない」という先入観を捨てることの方が重要になります。

もちろん、上記のようなことを知っていても、緊張感ある本試験でどのくらい冷静さを保つことができるかといえばそう簡単ではないのが現状です。しかし、少しでもそういったトラップもあるという意識を持っていれば、他の受験生よりは優位な立場に立てるということも事実です。是非、参考にしてみてください。



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