質の高い・効率的とは何か?
極端な不況化において、様々なところで、「効率」や「高い質」と言った言葉を聞くようになっています。そもそもはビジネスの現場で叫ばれてきた概念ですが、最近では一般家庭の中にも浸透しているようです。それが結果的に、本来的には少し意味の異なる「節約」という概念に変わり、消費が低迷し、それが原因となって消費抑制により経済的な景気回復が遅れている・・・そんな悪循環になっているともいえます。
少し資格試験とは話が脱線していますが、資格試験で言うところの「質」とは何でしょうか。質の高い勉強をする、効率的な勉強をする、と言った風潮があるようです。それは、時間を有効に使うことだったり、無駄を徹底的に排除することだったり。
確かに、時間を有効に使うことも、無駄を排除することも資格試験の勉強をする上では大切です。2人の受験生がいた場合、無駄な勉強をしている人と、効率的な勉強をしている人、この2人を比べた場合、客観的に考えて効率的な勉強をしている受験生の方が良いと言えます。
一方で、「効率的」とか「質が高い」と言うのは非常に難しいことです。なぜならば、合格してみないと分からないからです。さらに、人と比較してみないと分からないということも言えます。
つまり、質が高いとか効率的と言うのは、あくまで結果論でしかない、というのが結論だと言えそうです。
振り返ってみたときに、効率的だったと思えればよい
すなわち、試験が終わって合格をした。そこに至る過程を振り返ってみたときに、はじめて効率的だったか、質の高いものだったかが分かる。
仮に、どんなに効率的な勉強方法であっても、合格することができなければそれは、「非効率」な方法になってしまう。なぜならば、合格と言う目的を達成することができなかったからです。
だとすると、質の高い勉強方法や効率的な方法と言うのは、あくまで過去の合格者の経験から語られるものであって、自分にとってのものは「自分で作るしかない」ということになります。人の効率的な方法が、必ずしも自分にとっても効率的な方法だとは言えないからです。
もっと言えば、周りからすれば一見非効率に見えることも、自分自身が「効率的だ」と納得して、自信を持つことができるのであればそれはその人にとって極めて効率的な方法で、かつ、質の高いものだということができる。
質と量の関係
この場合、質というのは自分の経験から導き出すのが最も合理的であり、しかもはじめから質を求めることは困難であると言える。
だからこそ、その質を追い求めるために「量をこなす」ということが必要になってくるわけです。高確率合格法では、過去の合格者の方法を体系的に提示しながら、それはあくまで勉強の方向性を決めるための戦略として置いています。そこに、質の高い・低いという概念はないのです。なぜならば、質を高める方法は人それぞれ異なるため、自分で導き出すしか方法がないからです。
それが、要するに「問題集をロボットのように繰り返す」ことだったりするのです。
仮に質を高める方法があったとしても、それは自分に合うとは限りません。また、そんな方法があったとしても実際に何度か練習しなければ使いこなすようにはなれないことでしょう。仕事の質を高めるためには、新入社員にいくら質の高め方を教えてもあまり意味がありません。実際に現場で、仕事をゴリゴリやらせて、いくらかの期間を経てようやく自分なりのコツを掴み、そして自分なりに質の高い方法を見つけるのです。
そのために必要なことは、嫌になるくらい「同じ事を繰り返す」ことです。同じ事を繰り返せば、繰り返していることの本質が見えてくる。
問題であれば、10回繰り返せば、問題文も解答も、解説すら嫌でも覚えてしまう。そこで、はじめて問題の意図や出題の観点、解き方が自分の腹に落ちる。それがあるから、本試験で似たような問題が出れば必ず解くことができるし、応用的な問題でも処理することができる。その段階で、始めて「質の高い勉強をしていた」と振り返ることができる。それが、自信につながっていく。
質を高めようとして、テクニックや記憶法など様々な手法に目が行くこともあると思います。しかし、結局のところ、それはツールであって本質ではありません。自分が何度も繰り返して、経験して、はじめて「効率」だとか、「高い質」が理解できるのだと思います。
質や効率という概念は確かに重要ですが、それを追いかけたいのであれば「量」を無視して体得することはできないでしょう。その意味で、「量は質を凌駕する」と言えます。だからこそ、初学者であっても上級者を追い抜いて合格する人がたくさんいるのです。高い質を持っている人は、必ず膨大な量を経験ている人たちなのです。
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