キーワードで加点を狙う!積み上げを狙った記述式の勉強法
記述式でキーワードを埋めていくことができるようになるためには、2つの要素が必要です。それは、
- 書くことができる能力
- キーワードの知識
上記の2つがなければ、残念ながら記述式試験の答案を埋めることはできません。逆にいれば、上記の2つを押さえるだけで何とかキーワードだけでも埋めることができます。
1級販売士の本試験では、ほとんどの場合が、ハンドブックから抜き出されるような形で記述式問題が出題されます。ですから、ハンドブックの内容全てを押さえていれば知識的には問題ありません。
しかし、それは物理的に不可能ですし、膨大な分量の中で予想を行うというのもまだ新試験制度になってから1回しか実施されていないことを考えると少し無謀とも言えます。
一方、ハンドブックを全て覚えていても、書く力がなければ記述することはできません。知っていることと書くことができるということは必ずしもイコールではありません。
そこで、少なくてもキーワードだけは埋めることができるようになろう、というのが今回の勉強法の趣旨です。キーワードが頭に思い浮かぶことができれば、それらを上手く接続詞などでつなぐことで「とりあえず読むことができる解答」に仕上げることができます。
多くの受験生が白紙やキーワードのみで提出するという状況を考えると、一応文章になっていて、しかもそれなりのキーワードが入っていれば採点者にとっての印象も悪くはならず、少なくてもゼロ点はありません。むしろ、キーワード採点の傾向が強いとすれば、大きな加点が期待できます。
実際に、ほとんどの合格者はハンドブックの文章を丸々覚えていたということは現実的ではなく、何とかキーワードを駆使して「解答を埋めた」というのが実態でしょう。実際に私もその方法で合格することができました。
誤解しないで頂きたいのは、最も良い答案がキーワードを散りばめたものであると言っているわけではないということです。一番の理想は、「ハンドブックに記載されている内容を書き出せること」なのです。しかし、それはほとんどの受験生が到底行き着くことのできない世界であり、もっと言えばそこまで採点者は求めていない、それが現実の合格者の実体験から明らかになっているのです。
ですから、ある意味緊急避難的な解答テクニックとして「キーワードを接続詞でつなぐ」という方法が存在するわけであり、しかし、この方法で合格者が多数存在していることから、ある意味最も効率的かつ合理的な方法ではないかという前提が成り立つわけです。
ですから、仮にハンドブックを熟読している人は、敢えてキーワードによるやり方に切り替える必要はありません。自分の勉強方法を信じてそのまま進んで欲しいのです。
一方で、時間がない人や自分で自信を持った決定的な勉強法が見当たらないと言う人には、キーワードを押さえる勉強法を推奨したいと思います。
キーワードって何?
ところで、そもそもキーワードとは何か?と言うことになりますが、結論から言えばその問題文が要求しているであろう最も核(中心)となる解答のこと、及びそれに関連する言葉のことです。
例えば、3級のハンドブックを参考に以下のような問題が出題されたとします。
問題 「連結決算とは何か、説明せよ」
ハンドブックに記載されている内容は、以下の通りです。
「連結決算とは、親会社を中心に株式を保有し、実質的に支配している小売業の損益と財務を合算した決算のことで、企業グループ全体の活動実態を表すもの」
以上のような解答が書ければ、満点となるわけですが、これを全て覚えているということは無理なわけで、ですから、この文章の肝となりそうなことを本試験でイメージできる、ということが重要になります。その時に、この文章の核(コア)となる部分及び、それに準ずるものがキーワードとなります。
上記の文章であれば、連結決算は親会社と子会社が何らかの不正を働いたりして利益の水増しをしているなどを防ぐためのものですよね?だとすると、まずは企業グループ全体の活動実態というものが核となるキーワードと言えます。
そして、企業グループって何?という話になるので、親会社と子会社もキーワードになりそうです。あとは、活動実態って何?ということも説明する必要があるので、損益と財務もキーワードになります。
以上のように、核となるキーワードが分かれば、あとはそれに準ずるキーワードは出てきます。
仮に、ハンドブックの内容を覚えていないとしても、連結決算の内容をある程度覚えていれば、上記のキーワードを接続詞でつなぐことで、解答を組み立てることができます。
例えば、こんな感じになります。
「連結決算とは、親会社と子会社の損益と財務を合わせたもので、企業グループ全体の活動実績を表すために行う決算のこと」
以上は、キーワード以外は適当に接続詞でつなげているだけですが、それなりにもっともらしい文章になっていると思いませんか?これが、キーワードを頭に思い浮かべて、文章でつなぐと言う方法です。
解答用紙に空欄が目立つようであれば、さらに上記の文章を膨らませていきます。例えば、親会社の説明をしたり、子会社の説明を加えたり、作成する財務諸表には何があるのか?とか。
しかし、重要なのは、最もコアなキーワードをしっかり入れて、解答の骨組みを作ることなのです。
合格するためのノウハウ完全版(第37回試験対策)
- 第36回から第37回の出題傾向を読む
- まずは過去問を眺める
- ハンドブックを1回転させる
- ハンドブックにマーカーでチェックする
- 第37回1級販売士の基本攻略法(1)
- 第37回1級販売士の基本攻略法(2)
- 科目選択について(これから勉強を開始する人の場合)(1)
- 科目選択について(これから勉強を開始する人の場合)(2)
- 科目の絞り込み(既に勉強を始めている人の場合)
- 過去問とハンドブックの使い方(1)
- 過去問勉強法の限界
- 過去問とハンドブックの使い方(2)
- 記述式対策の考え方
- キーワードで記述式の加点を狙うという意味
- 記述式試験の勉強範囲(1)
- 記述式試験の勉強範囲(2)
- 記述式試験の勉強範囲(3)
- 記述式勉強テクニック-キーワード抜き出し
- 記述式勉強テクニック-キーワードつなぎ
- 記述式解答テクニック-文章構成
- 点が線になるまでやりぬく
- 記述式解答テクニック-書き方
- 直前勉強法-皿回し
- 本番対応法-コラム1
- 本番対応法-コラム2
第37回向けよくある質問
販売士検定情報サイトNo.1
おかげさまで販売士の情報量No.1!
3級から1級まで対応しています。
2008年の運営開始から更新を続け、情報量が多くなっております。販売士合格へ向け有効にご活用いただくために、サイト内をゆっくり循環して散らばった宝の情報を掘り当ててください。基本的には、各級ごとに情報をまとめてあります。