過去問が厳選問題でハンドブックが辞書のイメージ






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1級においてはハンドブックの重要性が2級・3級に比べて高まる

1級販売士本試験の出題範囲はハンドブックから70%以上と公表されています。実際は、客観式についてはほぼ9割以上がハンドブックからの出題であり、1級販売士合格のためには客観式対策が前提として重要になることを考えると、ハンドブックをどう読みこなすかがポイントになります。

従来の対策としては、過去問を徹底的に回すというのが客観式対策における王道でした。しかし、ハンドブックかが大きく改正された第36回以降については、そのやり方を一部変更せざるを得ません。過去問だけでは客観式対策には限界があるからです。

ハンドブックを読みこなす

ハンドブックの重要性が高まったとは言っても、あれだけのボリュームを全て読み込むという時間はほとんどの人がないと思います。そこで、仮に管理人であるJyukenyaが第37回の1級販売士を受験するとしたらどのような勉強方法をするのか、参考程度にご紹介しておきます。

まず、大前提として、過去の出題論点をハンドブックにマークしてあるとします。ハンドブックにマーカーでチェックする方法はこちら

マーカーでチェックした人は分かると思いますが、ハンドブックのどこがマークされているのかに着目してください。同じような論点から出題されているだけではなく、特定の分野に偏っていたり、ある箇所は全く出題がなかったり、そんなことを読み取ることができるはずです。

ポイントは、「同じような論点が出題される」という事実があること。この事実を利用して、マークされた箇所の前後を読んでいきます。これは、過去に出題された箇所と近い内容あるいは過去に出題された内容と近接している内容が出題されやすい、という仮定が成り立つからです。

例えば、FSPが出題されているとすると、近接した内容としてポイントカードがあります。このようなものは、ハンドブックに項目として前後に記載されていますので、そこを重点的に読み込んでいきます。

つまり、既に出題されている部分(マークした部分)を軸にして、その前後にある文章を読み込んでいく。これが、最も基本的なやり方になります。これを行うだけで、過去に重点的に出題された論点を軸に、その周辺的な知識を得ることができます。

マークした前後関係を重視する理由

仮に、私が第37回1級販売士の本試験問題を作るとすると、過去に出題された内容を洗い出し、それを参考に作ることになります。そうすると、問題を作成する側の心理として、過去問題から大きく外れることはしません。なぜならば、そうすることによって、問題の難易度が極めて高くなりすぎると、多くの受験生の得点が相対的に下がってしまうからです。

この場合、記述式については傾斜配点を行うことが可能ですが、客観式については1問何点という基準が明らかになるのが通常ですから、傾斜配点を行うことができません。もし、ほとんどの受験者が勉強していない論点を出題してしまうと、合格率が極端に低くなる可能性があるので、それではまずいわけです。(ちなみに、傾斜配点の概念は重要ですので、知らない人は理解をしておいてください。詳細は、傾斜配点のカラクリとは

そうだとすると、試験問題を作成する側としては、客観式問題については、あまり冒険をしたくありません。つまり、1級販売士の場合には客観式問題だけを見た場合、落とす試験ではなく合格させる試験です。記述式で調整を行うような仕組みになっているというのが分かります。

ですから、私が問題を作るのであれば、「受験生はどういう勉強をしてくるのだろう?」と言うことをある程度考えながら問題を作成していきます。そこで一番頭に浮かぶのは「過去問はそこそこやってくるだろう」という想定。なので、第36回以前の過去問から半分くらいを出題します。(これは全く同じ問題という訳ではなく、似た問題あるいは同じ論点から出題するという意味です)

次に何を考えるのかが重要なのですが、多くの受験生がハンドブックを全て読みこなしているとは考えにくいです。そのため、あまり突拍子もないところから出題はしにくい。でも、過去問を勉強している受験生であれば、その過去問がハンドブックのどこから出題されているのか「チェックはしているだろう」と想定します。

その想定に基づき、であれば、以前出題された過去問の前後関係は見ているはずだと考えます。それが、FSPが出ているから、ポイントカードは見ているだろうという発想です。

あくまで上記の根拠は、私が試験委員だったらという想定での話ですから、参考程度に留めておいてください。しかし、あなたも問題を作成しろと言われたら、同じように考える可能性はゼロではないかも知れません。

マークした強み

出題箇所を一つ一つマークすると言うのは非常に根気のいる作業で、途中で投げ出した人も多いかも知れません。しかし、なぜこれが重要だったかと言うと、「出題箇所が明確になるから」です。つまり、その前後関係を読みこなすということを今後は簡単に行うことができる。

そして、実はもう一つあります。それは、マークすると言う前提があると、「既にハンドブックを一通り全て目を通している」ということです。人によっては、ペラペラと散々ハンドブックをめくりまくったのではないでしょうか?行ったり来たりを繰り返し、あれはあそこにあったような気がする、どこを探してもない!などと、ページをめくりながら右往左往したはずです。

実は、そこに大きなポイントがありました。既にあなたはハンドブックの全体像を把握しています。それなりに、ハンドブックの全体を把握しているので、どこに何が書いてあるのかぼんやりと分かるようになっているはずです。これがあれば、単純に出題箇所の前後関係を読みこなすだけではなく、「似たようなことがここにも書いてあった」というように、必ずしも前後にある内容ではないが、似た論点を思い浮かべることができます。

その似た論点あるいは対極にある考えや理論などは、近接した内容ですから、出題される可能性は高いはずです。そのような視点でも、ハンドブックを読みこなすようにしてください。

マークを時間を掛けてしっかり引いた人は、これからの勉強をかなり効率的に進めることができるはずです。



合格するためのノウハウ完全版(第37回試験対策)
第37回向けよくある質問

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