最後まで実力は伸び、得点も上がる。そしてそれは急激に起こるのです!
販売士検定試験は、1級販売士と2級・3級販売士では少し壁があります。3級販売士と2級販売士は問題の出題形式を見てもそれほど大きな差があるとは言えませんが、1級販売士になると2級・3級販売士とは違った試験と言うイメージを持つ人も多いでしょう。
これは、日本商工会議所が主催する検定に共通しており、簿記検定(日商簿記検定)も同様の傾向があります。試験形式は記述が入ると言う意味で販売士検定の場合は異なりますが、それよりも大きな違いは「量」にあります。
他の資格試験を見た場合、1級販売士のボリュームはそれほど多いわけではありませんが、それでも2級・3級と比べれば多いと言えます。
そして、1級販売士の難易度の高さは、この「量」が多いということに尽きます。他の資格試験も同様ですが、難易度の高い資格試験というのは基本的に量が多いのです。量が多いと言うことは、一夜漬けはもちろん、ちょっとした勉強では対応が難しいわけで、だからこそ自分をしっかりとコントロールしながら、継続的な勉強が必要になります。ここに、1級販売士の難しさがあるのです。
このような難易度の高い試験に共通する傾向として、「最後になって急激に実力が伸びる」ということがあります。それについて少しご紹介しておきましょう。
臨界点
次の図を見てください。
通常は、掛けた時間=努力に対して、あたかも45度線で実力が伸びていくと考えがちです。しかし、1級販売士のような量の多い資格試験では、そのようにはなりません。どこかの段階で急激に実力が伸びるようになっています。これを、臨界点と言ったりします。
これは、他のことにも当てはまる概念なのですが(例えば、スポーツなどでも同様です)、この概念を知らないばかりにほとんどの人が自分には才能がないと言って試験を諦めていきます。
これは非常にもったいない話であり、そもそもそんなに急には実力は伸びないのです。特に、3級販売士などと比べて知識内容がある程度高度でかつボリュームが多い1級販売士であれば尚更です。また、この臨界点を迎える時期は、初学者ほど遅い傾向にあります。つまり、今年が初受験である受験生ほど、試験間際にならないと臨界点を迎えることはできません。
だからこそ、試験直前(場合によっては本試験前日)になって急に悟りを開くかのように、全てがつながって頭がすっきりするという状況が起こりえます。これこそが臨界点なのです。
点が線でつながる
なぜこのようになるのかはいろいろな要素があります。例えば、人間の記憶のメカニズムなども一因です。しかし、よく考えてみれば1級販売士の勉強方法としてハンドブックを片っ端からいきなり読み始める人は多くはありません。ほとんどの人が過去問などから着手をしていきます。
そのため、かなり断片的な知識を詰め込んだ状態になっています。これが点です。
点をいくら記憶しても、なかなか全体像が見えず、問題の意図なども上手く解釈できなかったり、断片的な記憶から上手く情報を引っ張ることができないため、最初はなかなか点が伸びません。
しかし、諦めずにそれをひたすらロボットのように続けていくことで、いずれ点が線としてつながる時が来ます。この時期には個人差がありますが、通常は本試験間際です。今まで分からなかったことが、急に分かるようになったり、記憶がスムーズに頭の中にイメージできるようになるのもこのときです。
これこそが臨界点を超えた時。ここに行き着くまでに、ほとんどの受験生は諦めてしまうのです。
確かに、点が線につながるまでは試行錯誤が続き、嫌になることも分かります。しかし、未来永劫、点の状態が続くわけではありません。続けていれば、必ず線になるのです。合格者は、点を線にしようと我慢した人です。頭が良かったわけでもウルトラCの勉強法を知っていたわけでもありません。
ただひたすらに同じことを繰り返した人なのです。だから、あなたにも諦めないで欲しいのです。まだまだあなたの実力は伸びますし、実力が伸びれば点も稼ぐことができるようになります。諦めなければ必ず臨界点は超えられます。合格した人は、最後まで諦めなかった人なのです。
合格するためのノウハウ完全版(第37回試験対策)
- 第36回から第37回の出題傾向を読む
- まずは過去問を眺める
- ハンドブックを1回転させる
- ハンドブックにマーカーでチェックする
- 第37回1級販売士の基本攻略法(1)
- 第37回1級販売士の基本攻略法(2)
- 科目選択について(これから勉強を開始する人の場合)(1)
- 科目選択について(これから勉強を開始する人の場合)(2)
- 科目の絞り込み(既に勉強を始めている人の場合)
- 過去問とハンドブックの使い方(1)
- 過去問勉強法の限界
- 過去問とハンドブックの使い方(2)
- 記述式対策の考え方
- キーワードで記述式の加点を狙うという意味
- 記述式試験の勉強範囲(1)
- 記述式試験の勉強範囲(2)
- 記述式試験の勉強範囲(3)
- 記述式勉強テクニック-キーワード抜き出し
- 記述式勉強テクニック-キーワードつなぎ
- 記述式解答テクニック-文章構成
- 点が線になるまでやりぬく
- 記述式解答テクニック-書き方
- 直前勉強法-皿回し
- 本番対応法-コラム1
- 本番対応法-コラム2
第37回向けよくある質問
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